原広司さんの『空間<機能から様相へ>』を読んでいる。原さんは、建築家であり、京都駅ビルを設計した人。京都駅ビルは、学生時代に、通学のため毎日といっていいほど、利用していたので、ちょっと親近感もある。まだ、序章しか読んでいないが、建築論から都市論へと展開しており、文化的な要素も交えながら、哲学的なところもあったりして、参考になる。一言でいえば、近代社会論という印象。近代建築は均質性が特徴であると原さんは述べている。僕なりに言えば、汎用性があるということ。つまり、ユーザー、クライアント側の目的により変形可能とのことであり、悪く言えば、どれも同じであるということ。人の生活は多様化していると言われているけど、これとは反対に、風景は、どんどん一元的な方向に進んでいるような気がしないでもない。(つづく)