行政のあり方 

 今日は、行政について考えてみた。まず国家行政と地方行政に分けられる。
国家行政を担うのは日本国政府であり、地方行政を担うのは都道府県と市町村
である。この三者の役割と関係を考えることが面白い。20世紀的いや明治か
ら1990年代までの発想では間違いなく国⇒都道府県⇒市町村という縦軸の
みであった。だから画一的で、いわゆる均衡ある国土の発展という理念のもと
行政サービスが行われていた。だが、これからの21世紀的な発想は、地方行
政の多様化であり、それに伴い日本国政府も役割が変わらざるを得ないのであ
る。つまり画一的な制度政策を国が作ることは不可能であり、地方それぞれに
任せるしかない。ただ、まだ画一的にしなければならない制度政策もあるので、
一概に全て地方に任せるということではない。21世紀型発想では、市町村⇔
都道府県⇔日本国政府という感じだろうか。

 そんな中で、『霞ヶ関構造改革プロジェクトK』という本を読んだ。199
7年(平成9年度)入省の若手官僚による、これからの霞ヶ関のあり方につい
て語られたものである。こういう類の本が出たということだけでもすばらしい
ことだと思う。霞ヶ関官僚の思考・行動に触れることができるからだ。ただ、
書物の内容は、うんイマイチかなぁ。今だに、霞ヶ関官僚が日本国の政策決定
の全てを握るべきだという思想が見えるからだ。